中国恒大のデフォルト危機

中国の大手不動産、中国恒大のデフォルト危機のニュースに、

先週後半は、株価と為替は翻弄された。個人投資家に情報が届くころには

手遅れになっているのが常だが、土日を挟んでいたため、このような場合

日曜日の最新のニュースを見るのが、良いだろう。

話を纏めると、次の通りである。

経営危機に陥っている中国不動産開発大手の中国恒大集団が

23日の期限までにドル建て債券の利払いをできなかった。

30日間の猶予期間内に支払えなければ、正式に債務不履行(デフォルト)となる。

中国恒大は、23日までに8350万ドル(約92億円)の利払いをする予定だった。

同日に期限を迎えた人民元建て社債の利払いは、保有者と交渉して履行したというが、

現金で支払ったのかなど詳細は不明。

利払い予定は、まだまだ数多く残っている。詳細は、次の通り。

9月23日  2憶3200万元・8353万ドル

9月29日   4750万ドル

10月12日  1億4813万ドル

10月19日  1億2180万元

10月30日   1425万ドル

11月08日   8249万ドル

12月28日  2億5520万ドル

以上である。

23日の利払いも履行出来ていない状態から、企業としての利払いは

かなり厳しいだろう。この件に関しては、中国政府の内紛も加わり

政府による救済措置は行われない可能性が高いという意見が多い。

中国恒大の社債を組み込んだ金融商品もあるだろうし、GPIFも

社債を購入しているようだ。中国人の投資話だから、関係ないとも限らない。

中国は、日本の株式も保有しているだろうし、不動産も保有している。

それらを売却してくる可能性もある。また、行き場を失ったマネーが

日本の株式に流入してくる可能性もある。日本円にして、33兆円の

インパクトが、どれほど金融市場にダメージを与えるのかは未知数だ。

日本は、自民党の総裁選に加え、緊急事態宣言の解除が判断される週となる上

中間配当の権利確定日を挟む。果たして、吉と出るか、凶と出るか。

個人投資家は、大口の動きに追従していくしかないが、適切な判断を行い

市場と向き合わなければならない困難な入り口に立たされてしまった。ネガティブな情報は

明け方や深夜に流れることが多い。いずれにせよ、日本の市場が開かない限り

何も出来ないため、今はただ、時を待つだけである。個人の予想では、デフォルトに

なる可能性が高いだろうが、これに加え、中国国内での連鎖倒産を予想する。

非常に、ネガティブだ。ポジションを解消して、嵐を過ぎるのを待つのが安心だろう。